ピクテグローバルインカムは買ってはいけない？口コミから判明した事実とは

世界の高配当利回りの公益株を投資対象とするアクティブファンド「ピクテグローバルインカム」。

特定の銘柄や国に集中することなく、世界の地域・国・銘柄に分散投資してくれるという便利なツールですが、実際に儲かるのかといったことや利用者の口コミはどうなのか気になるところ。

結論から言うとピクテグローバルインカムの毎月分配型は、長期的に見ると資金効率が悪く、あまりおすすめできないファンドであるということが明らかになりました。

運用利益からだけではなく投資家から集めた資金からも分配金が支払われるシステムであるため、基準価格は年々下落しており、長期の資産形成にはあまり向かないファンドと言えます。

当記事ではそんなピクテグローバルインカムの、特に人気が高い毎月分配型について解説していきます。リアルな評判やメリット・デメリットについても忖度なしで解説していますので、ピクテグローバルインカムの詳しい実態を知りたい方はぜひご覧ください。

ピクテグローバルインカムとは

ピクテグローバルインカム株式ファンドは、主に世界の高配当利回りの公益株を投資対象とするアクティブファンドです。

特定の銘柄や国に集中することなく、世界の地域・国・銘柄に分散して投資しており、1年決算型と毎月分配型があります。

日本では毎月分配型の投資信託の人気が高いこともあり、ピクテグローバルインカム（毎月分配型）の純資産総額は2007年には3兆円近くにまで膨れ上がりました。

こちらがピクテグローバルインカムの概要です。

ピクテグローバルインカムは、毎月10日に分配金が支払われます。

預貯金の利息と違ってファンドの純資産から支払われるため、分配金が支払われると金額相当分の基準価格が下落することになります。

ちなみにこれまでの分配金実績は、だいたい毎月30〜50円支払われていたそうです。

ピクテグローバルインカムの分配金が下がった？

そんなピクテグローバルインカムですが、2022年の決算で1万口あたりの分配金が30円から20円に引き下がりました。

2020年以来2年5ヶ月ぶりとなる引き下げで、2005年に分配金の払い出しを始めてから最低水準となりました。

2007年ピーク時に2兆8,000億円まで膨れ上がった純資産総額も、現在1兆円程度まで減少しています。

こうなると今後の分配金もさらに厳しくなっていきそうな予感がしますね…

ピクテグローバルインカムのメリット

そんなピクテグローバルインカムは、どういった点が使いやすく、またどういった点が使いづらいのか、メリットとデメリットを順番に見ていきます。

まずはピクテグローバルインカムのメリットから。

公益企業なので収入が安定している

ピクテグローバルインカムのメリットは、業績の手堅い企業にまるっと投資できるという点にあります。

電力・ガス・水道などの公益事業は、生活する上で欠かすことができないインフラです。

そのため、決して高い成長は見込めませんが、安定した収益を上げることができます。そういった企業に投資できる点はメリットといえるでしょう。

もし海外企業への個別株投資をするとなると、特に投資初心者の方にとってはハードルが高く、業績悪化で株価急落のリスクもあります。

そのため、安定した公益企業に分散投資をしたいという方にとっては、ピクテグローバルインカムは購入候補になり得ると思います。

分散投資なので低リスク

ピクテグローバルインカムは、特定の銘柄や国に集中せず、分散投資します。

分散投資をすることで、それだけリスクを減らすことができます。

日本銘柄だけに限らず、海外銘柄も取り扱っているので、様々な銘柄に分散投資することができます。

ピクテグローバルインカムのデメリット

続いてデメリットです。

リターンが良くない

これはメリットの裏返しになってしまいますが、安定業績の公益事業は高い成長が見込めないこともあり、分配金を含めたリターンがS＆P500などの株価指数に比べて良くないことはデメリットではあります。

米国の代表的株価指数S&P500の年率リターンが10〜15％程度であることを考えると、このファンドのリターンはかなり物足りないですね。

手数料が高い

ピクテグローバルインカムの大きなデメリットのうちの1つなのが、アクティブファンドということもあり販売手数料がかなり高いということです。

一部のネット証券を除いて購入手数料が最大で3.85％。信託報酬は1.81％と極めて高い設定となっており、手数料の負担が大きいはデメリットです。

信託報酬1.81％はなかなか高いですね。継続して毎年1.81％程度の費用が差し引かれるのは結構キツイです。

今はインターネットで買えば購入時の手数料が無料のファンドはたくさんあるので、手数料のことを考えるとピクテグローバルインカムよりも優れたファンドはたくさんあります。

長期の資産形成に向かない

これはピクテグローバルインカムというよりも毎月分配型のファンドに共通したデメリットになりますが、毎月分配で資産が切り崩されるので、長期の資産運用に向かないというデメリットがあります。

さらにピクテグローバルインカムの基準価格は年々下落しており、運用収益からだけではなく投資家から集めた資金（元本）からも分配金を支払っている現状です。

いわゆる”タコ足分配”状態になっていることもあり、長期的に資産形成をしていきたい人には向かないファンドです。

ピクテグローバルインカムは買ってはいけない？その理由は

ピクテグローバルインカムについて調べていると、このように「ピクテグローバルインカム 買ってはいけない」といった検索ワードが一番に出てきます。

どういうことなのか調べてみると、どうやらピクテグローバルインカムの”毎月分配型”のファンドは「買ってはいけない」と言われているようです。

ピクテグローバルインカムには、分配金が出ない1年決算型と、分配金が受け取れる毎月分配型の2種類がありますが、口コミで「買ってはいけない」と言われているのは、この毎月分配型の方なようです。

その理由は、毎月分配型は長期的に見ると、運用効率を落としてしまうためです。

ピクテグローバルインカム（毎月分配型）は毎月、分配金が出ます。

お小遣いをもらえるような感覚で嬉しく感じる方も多いかもしれませんが、この分配金には注意が必要です。

なぜならこの分配金には税金がかかってしまうため、結果として資産運用の効率を落としてしまうことになるからです。

分配金は、ファンドの資産が削られて投資家に返されるだけの仕組みなので、言うならばファンドの一部が強制的に売却されてしまうのとほとんど同じことです。

一見定期的にお小遣いがもらえてオトクなような気がしてしまいますが、実は長い目で見るとあまり効率が良いとは言えないもののため、「買わない方がいい」と言われているわけですね。

ピクテグローバルインカムの口コミ

そんなピクテグローバルインカムの実際の口コミについても見てみます。

改めて毎月分配型の投資信託見てるけど、これはピクテ・グローバル・インカム株式ファンド（毎月分配型）。

確かに分配金は毎月出てるけど、基準価額は2009年～19年の好相場でもマイナス。（グレーの線）

分配金再投資の青線だとプラスだけど、これだと毎月分配金もらうのはどうなんだろうね。 pic.twitter.com/CgwpgrARFB

— 小林亮平 / BANK ACADEMY (@ryoheifree) March 19, 2020

今年の上期で最も買われていた銘柄は「ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド（毎月分配型）」
購入時手数料3.78%。信託報酬1.18%なのに人気なんですね…。組み入れ銘柄見たらVYMで十分カバーできて手数料は数百分の一。つみたてNISA非対応な時点で人気の理由が不明。
https://t.co/G6SKztnhOB

— シロガネ@外資IT企業セールス_金融/ファイナンス担当 AE (@shirogane06) July 4, 2019

私なら有無を言わさず、解約します・

ブラジルレアル投信でもそうだけどいずれもマイナスですね、おかしいです。
何かあるとみています。

（引用：Yahoo！知恵袋）

ピクテグローバルインカム株式ファンド（毎月分配型）を解約しました。

投資金額は1,000,000円。受取総額は1,121,625円でした。

投資開始は2006年で、ワケもわからず、勧められるがままに購入したもので、解約にあたり、検索すると、「ピクテグローバルインカム　買ってはいけない」と候補に出てくる

 

でも上記の通り、利益は出しています。。が、解約して振り込まれたのは、203,040円。。

残りの918,585円は、毎月の分配金として受け取っていて、（その度に税金もとられていたような？）消えてしまいました。。

結果として利益は出ていたのですが、複利の効果も出ないし、分配金は知らぬ間に使ってしまうし、分配金が出る度に税金がとられていたようなので、、やっぱり効率は良くない商品だな、、と思いました。。

 

（引用：https://ameblo.jp/chococlonao/entry-12839524204.html）

こうした口コミを見てみると、あまりパフォーマンスが良くないといった評判が多いですね。

そしてやはり手数料の高さに対する不満の口コミもそれなりに多いようでした。

口コミを見た限り、やはりピクテグローバルインカムはあまり資金効率が良いとは言えなそうですね。

ピクテグローバルインカムの売り時

正直あまり資産運用の効率が良いとはいえないピクテグローバルインカムですが、その売り時のタイミングについても気になるところ。

売り時はなかなか難しいところですが、基本的にはすぐに売ってしまったほうが良いでしょう。

これまで解説してきたように、毎月分配型のピクテグローバルインカムは、ぶっちゃけて言えばあまり持っている価値のない投資信託です。

長期的に見るとダラダラ保有し続けるのはハッキリ言って時間の無駄なので、タイミングや売り時などはあまり詳しく考えず、早めに売ってしまって、他に優良な投資サービスに乗り換えた方が得策です。

ピクテグローバルインカムがおすすめな人・そうでない人

結論をまとめると、ピクテグローバルインカムは長期的に見ると資金効率が悪く、あまりおすすめできないファンドであるということが明らかになりました。

運用利益からだけではなく投資家から集めた資金からも分配金が支払われる”タコ足分配ファンド”ということもあり、基準価格は年々下落しています。

正直長期の資産形成には全く向かないファンドと言えますね。

もし資産形成を目的とせずに高いコストを払ってでも、毎月の分配金を定期収入感覚で受け取りたいという方は購入を検討しても良いかもしれません。

しかし、他にもっと資金効率のいい投資サービスは山ほどあるので、あえてピクテグローバルインカムを利用する価値はないと判断します。